最近、子どもが急に大声を出したり、駄々をこねたりします。

2022.2.4

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最近、子どもが急に大声を出したり、駄々をこねたりします。
どのように接するべきでしょうか?

  • 副島賢和
 

「マスクをしなさい」、「大声を出さない」、「あちこち触らない」……。コロナ禍が長引く中、子どもたちは様々な我慢を強いられています。自分の感情や考えをどう表現してよいか分からず、ネガティブな感情表現をしているのでしょう。

こうした表現には「隠されたメッセージ」があります。怒りは「変わってほしい」、悲しみは「分かってほしい」、恐怖や不安は「早く取り除いてほしい」というように、感情は子どもたちの願いの表れなのです。

大人ができることは、子どもたちの内側にある願いを表現するための言葉をかけてあげることです。例えば、悲しみの感情を表現している子どもに、「うんうん、とても悲しいよね。本当は○○したかったんだね」と、モヤモヤした感情を願いに言い換えてあげる。そうすると、子どもは「だから悲しかったのか」と気づきます。こうして感情を言語化していくことで、自らの内面と向き合い、自分を形作っていくのです。

また、子どもたちは常に心の内を表してくれるとは限りません。学校では平静に見えても、家庭では急に甘えん坊になったり、わがままになったりするケースもあります。まずは話をしっかりと聞き、「苦しかったね」「いつも頑張っているね」と、その努力をねぎらい、寄り添ってあげてください。

監修者プロフィール

副島賢和 (そえじま・まさかず)

昭和大学大学院保健医療学研究科准教授、昭和大学病院内学級担当。25年間公立小学校教員として勤務。2006年、昭和大学病院内「さいかち学級」(品川区立清水台小学校 病弱・身体虚弱児特別支援学級)担任となる。学校心理士スーパーバイザー。ホスピタル・クラウンとしても活動。ドラマ『赤鼻のセンセイ』(日本テレビ/2009年)のモチーフ。「プロフェッショナル仕事の流儀」出演(NHK/2011年)。2014年より現職。

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