「地震ごっこ」や地震の絵を描いたりする時の対応法は?
2024.2.27
- 保護者
- 冨永良喜
災害体験のショックから少し落ち着いてくると、幼い子どもは地震ごっこを始めることがあります。「トラウマ」※からの回復過程でも起こる自然な反応のひとつなので、その遊び自体が危険なやり方でなければ、止めないで見守って、「わー、揺れてるね、怖かったね」などと声をかけたりするといいでしょう。
ただし、地震遊びを繰り返し行い続けるようであれば、「がんばって遊んだね、ちょっと休憩しようか」と、膝の上に抱きかかえるなどスキンシップをはかり、呼吸法やリラックス法などのリラクセーションを一緒に行い、だんだん、自分自身でもリラックス体験ができるように促していくとよいでしょう。
そうすることで「トラウマ体験」を過去に起きた怖い体験として受け止めることができるようになります。
※生死に関わるような出来事があった際に心に残る傷を「トラウマ」、そのもとになった出来事を「トラウマ体験」と呼ぶ。
-
★『こころの健康サポート部』新聞版(PDF)はこちらから
- 取材・編集
- 社会応援ネットワーク
監修者プロフィール
冨永良喜 (とみなが・よしき)
兵庫教育大学名誉教授。博士(心理学)。元日本ストレスマネジメント学会理事長。専門は災害臨床心理学。阪神・淡路大震災、四川大地震、東日本大震災などで被災地の心のサポートに入った経験から、学校において、心の健康授業の普及をめざす。