長期休暇前より不登校であった子どもに、学校が始まる前に何らかの連絡を入れるべきでしょうか?
2025.9.1
- 教職員
- 福島美由紀
学校が始まる前に不登校の子どもに連絡を入れることは、非常に効果的です。
不登校の子どもたちは、「学校から忘れられているのではないか」「誰にも気にかけてもらえていない」という不安や孤立感を抱えやすいものです。先生から連絡があることで、「自分は気にかけてもらえている」と感じ、安心感につながります。
ただし、連絡の内容には細心の注意が必要です。「絶対に来てね!待ってるよ!」といった、登校を強く促す言葉は避けてください。子どもにとってはプレッシャーになってしまい、かえって逆効果となることがあります。
「休みの間はどう過ごしていたかな?」「また先生と会えたら嬉しいよ」といった、穏やかなメッセージに留めるのが効果的です。電話の場合でも、声のトーンを穏やかに保つことを意識してください。不安を抱える子に個別に優しく声をかけてあげることで、学校への小さな一歩を踏み出すきっかけを作ることができると考えられます。
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監修者プロフィール
福島美由紀 (ふくしま・みゆき)
スクールカウンセラーとして約20年間、小中高等学校で勤務。看護学校2校の非常勤講師として「カウンセリング理論」「メンタルヘルスマネージメント」の講義を担当。スクールカウンセリングでは、不登校、非行、いじめ、友人問題、発達障害のほか、育児不安や家庭の問題など、さまざまな悩みに対応。子どもや保護者の悩みを聞くだけでなく、教職員の相談、研修や講演会、教育プログラムなども手掛ける。

