コロナ禍で子どもたちのストレスが心配ですが、心の問題なのでなかなか把握できません。

2022.10.1

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  • 小学校教諭
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マスクや手洗い、黙食、学校行事の制限などが子どもたちのストレスになっていると思うのですが、心の問題なのでなかなか把握できません。

どうしたらよいでしょう?

  • 冨永良喜
 

「ストレスチェック」を実施することをおすすめします。その場合、「はい/いいえ」の二択ではなく、図のように4つ以上の選択肢があるもの(4件法ないは5件法)が一人ひとりの状況を繊細に知る上で有効です。

 

 

重要なポイントは、ハイリスクの子どもを先生方が発見するだけが目的ではなく、子どもたち自身が自分のストレスを知り、望ましい対処の方法を学ぶために「ストレスチェック」を実施してほしいということ。そのためには「総合的な学習の時間」などを利用して、「ストレスチェック」と「ストレスについて学ぶ授業」を同時に行いましょう。

 

 

 

以下、実施に際して留意すべき点を挙げておきましょう。

 

 

 

①実施前に保護者の承諾を得る

●学校からの文書などでストレスチェックの目的と活用の仕方を説明します。

 

 

 

 

②結果の活用の仕方を理解する

●結果は、担任、養護教員、スクールカウンセラーや管理職で共有し、「教育相談」など個別なサポートへつなげます。

 

●プライバシーを守り、ストレスチェックの統計的結果を学校経営、学級経営に生かします。

 

 

③子どもにきちんと趣旨を説明する

●ストレスチェックの結果をもとに、ストレスの対処法(セルフケア)を学ぶ授業であることを説明します。ストレスチェックのみの実施は「調べられている」という印象を与えかねません。

 

●実際のストレスチェックのシート見て「やりたくない」と感じたらやらなくてよいことをあらかじめ伝えておきます。

 

ストレスチェックで気になった子には個別に話しかけ、例えば「どれくらい眠れないの?」「眠るために何か工夫している?」と尋ね、「心配なことがあれば、〇〇さんの力になりたいなあ」というふうに、ゆっくりと心を開いてもらえるようにしていきます。

 

 

 

取材・編集
社会応援ネットワーク
監修者プロフィール

冨永良喜 (とみなが・よしき)

兵庫教育大学名誉教授。博士(心理学)。元日本ストレスマネジメント学会理事長。専門は災害臨床心理学。阪神・淡路大震災、四川大地震、東日本大震災などで被災地の心のサポートに入った経験から、学校において、心の健康授業の普及をめざす。

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